PFCバランスって知ってますか?
こんにちは。
現役女子高生の突撃類人猿と申します。
突然ですが皆さん、PFCバランスってご存知ですか?
PFCバランスとは、欺瞞です。
私の食生活は99%外食産業に支えられています。
お金のない学生時代は自炊をして節約していたのですが、社会人になった今はもろもろの事情で外食しかしなくなってしまいました。
学生時代の私は、外食する金はないが料理への興味もないという、ないない尽くしの持たざる者だったので、基本的に365日年中無休で野菜炒めを作り続けていました。
野菜炒めは肉と野菜をバランスよく取れますし、調理も簡単だったので私には都合がよかったのです。
とはいえ、「火を通せばなんでも食える」というはじめ人間レベルの調理認識しか持たない私は、「炒める」という調理も満足に行えているとは言い難く、私の野菜炒め作りはギリギリ食えるか食えないかという不味さのデッドラインを行ったり来たりするチキンレースだったと言えます。
腹を満たせるだけで嗜好性ゼロの野菜炒めは、役割的に精神と時の部屋に置かれてる味のない変な粉と大差がなく、私の精神はどんどんすり減っていき、最終的に野菜炒めを見ただけで吐き気がするというある種のイップス状態に私を追い込みます。
このような過酷な学生生活を過ごすことで、私は「富=食事」という平安時代みたいな価値観を獲得してしまい、いま現在の食うことにしか興味がない食のバーサーカーサラリーマンになってしまったわけです。
そんな私ですから、昨今の外食産業に広がっている健康志向はありがたいものです。
栄養が偏りがちな外食でもバランスよく栄養が取れるのは、私のような人種にとってはリアルに生命に関わる事柄なので、外食健康志向はどんどん広がってほしいと思っています。
しかし、最近はこの健康志向を逆手にとって暗躍する暗黒メガコーポが台頭してきました。
それが「すき家」です。
もともとワンオペを強要したり、マグロのディスクが乗ったSF丼を提供したりと暗黒メガコーポ感は強かった「すき家」ですが、ついに健康面でも暗雲が立ち込めてきました。
信じられないことなのですが、「すき家」は牛丼はめちゃくちゃ栄養バランスに優れているという、家庭科の授業をまじめに聞いていなかったとしか思えない主張をしているのです。
その論拠はメニューにこう書かれています。
1:食事のバランスはPFC(Protein, Fat, Carbohydrate)バランスで表現できる
2:牛丼はPFCバランスがほぼ正三角形になるため、バランスのいい食事
3:小鉢をつければさらにバランスアップ!
1はまぁ納得できます。
PFCバランスは食事の栄養バランスを測る一つの手法でしかなく、それ一本で勝負するのはやや漢気スイッチが入り気味ですが、そこまでおかしなことを言っているわけではありません。
2あたりから雲行きが怪しくなってきます。
メニューには牛丼のPFCバランスを示した三角形型レーダーチャートが示されているのですが、そのチャートには単位が表記されていません。
別に「すき家」が嘘をついているとまでは思わないのですが、単位のないグラフは詐欺や誇大広告で使われる常套手段なので、ちょっと怪しさを感じてしまいます。
そして、3に至ることで「すき家」の主張は完全に崩壊します。
牛丼のPFCバランスが正三角形だから凄い!っていう話だったのに、小鉢つけたら正三角形にならなくなりますよね?
今までずっとPFCバランスのみで世界観を語っていたのに、最後の最後で実は他の尺度もあるということが判明するという、メンインブラックのラストカットみたいな世界の広がりを感じさせる不気味さがあります。
そんなPFC信者の「すき家」ですが、お察しの通り、私は足しげく通っています。
だって安くておいしいですから。
結局は安さですよ。
皆さんも、お友達にこのブログを教えてあげて、私の広告収入に貢献し、「すき家」以外でも御飯を食べられるようにしてくださいね。