「本物」って知ってますか?
こんにちは。
現役女子高生の突撃類人猿と申します。
突然ですが皆さん、「本物」ってご存知ですか?
「本物」とは、私の髪型です。
1年ほど前、私は困っていました。
仕事の都合で引っ越した結果、行きつけの床屋に行けなくなり、髪型がテッカマンブレードの作画並に安定しなくなったのです。
テッカマンブレード:悲壮で重厚なストーリーとブレブレの作画が悪魔合体した名作アニメ。カットのたびに主人公の顔が違うため、どの顔が正解なのかよくわからない。
私は、体育の時間のチームスポーツではいつも(悪い意味で)勝敗を決めるジョーカーとして活躍していたほどにスポーツと縁遠い男ですが、髪型は一貫してスポーツ刈りで通していました。
スポーツをしない男がスポーツ刈りにしているというのは、ガンマンじゃないのに靴に歯車をつけているようなものですが、結果的に短髪眼鏡オタクの最大公約数みたいな見た目になっているので、経歴詐称には問われないと思います。
しかし、最近はスポーツ刈りにもいろいろあるようです。
家の近所の床屋でスポーツ刈りを初めて頼んだときは、サイドは短いけど真ん中のラインだけ長い、マクロスΔのメッサー氏みたいな髪型にされてしまいました。
メッサー氏:自分の推しアイドルの目の前で死ぬことで、ただのファンから一生忘れられない思い出(トラウマ)に昇格することに成功した男
スポーツはスポーツでも、ダンスとかスケボーとかのストリートスポーツをやってそうな髪型です。
無論、私はストリート系ではなくヒキニート系の男。
髪型はオシャレなのに服装や顔は勉三さんという、オシャレ覚えたての中学生みたいにアンバランスな見た目になってしまいました。
勉三さん:いい人
私はこれに懲り、様々な床屋を試してみることにしたのですが、半年近くしっくりくる床屋を見つけることができませんでした。
どこに行っても、スポーツ刈りにエグザイル風味をちょい足ししてくるんですよね。
勉三さんをエグザイルに入れようとしないでください。
そんなこんなでエグザイルと勉三の真ん中という、人としてのコンセプトが無茶苦茶な見た目をしばらく続けていましたが、ついに純粋なスポーツ刈りにしてくれる床屋さんを見つけました。
その床屋は店構えから他とは違っていて、看板には店名より大きく「真心」と書かれています。
最初は普通に何屋さんかわからなかったのでスルーしていました。
中に入っても期待を裏切りません。
「最近の若い者は」というセリフが似合うかんじの、狂暴そうなジジイが営業していたのです。
「真心」を掲げるわりに極めて不愛想な接客態度を見て、私は確信しました。
「このジジイはエグザイルのエの字も知らない」。
私はそう確信し、このジジイにスポーツ刈りを注文することにします。
そうすると、ずっと不愛想だったジジイがこう語りかけてきました。
「お客さん、そのスポーツ刈りってのは『本物』のことか?それとも若い人の間で流行っている『偽物』のことか?」
なんか食でマウント取ろうとするときの海原雄山さんみたいなことを言い始めました。
しかし、ここまで言うのなら腕は確かなはず。
私は雄山ジジイのことを全面的に信用し、「『本物』をお願いしましょうか…」とわかってる客っぽいオーダーで信頼を伝えます。
そして、いざ散髪が終わってみると、それはそれは美しいスポーツ刈りがそこにはありました。
こんなかんじ
やはり『本物』は違う。
『本物』のスポーツ刈りの後ろ髪のジョリジョリ感こそが、私の求めるものなのです。
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