暴れゴリラ2忍法帖

現役女子高生未亡人が日々を綴ります

死闘!!暗黒大麻雀って知ってますか?

こんにちは。

現役女子高生の突撃類人猿と申します。

 

突然ですが皆さん、死闘!!暗黒大麻雀ってご存知ですか?

死闘!!暗黒大麻雀とは、私が生きた最も醜い2週間です。

 

私は大学生時代、とある研究室に所属していました。

論文や専門書を読む時間よりも、マリオカートする時間のほうが長いという不良研究室です。

レース結果をスコア付けして研究室内ランキングを決めたり、タイムアタックの記録を競い合ったりしてたあたり、今思えば私たちにとってマリオカートは研究の合間の息抜きを超えて、もはやe-sportsの領域に踏み込んでいたような気がします。

 

ちなみに、もともと研究室には三大天と呼ばれる3人の強力プレイヤーがいて、研究室内のパワーバランスを保っていたのですが、私という新参プレイヤーがランキングに食い込んだことで、研究所は平和な三大天時代から群雄割拠の四天王時代に様変わりしました。

私が四天王に名乗りを上げ、他の眠れる益荒男たちも次々と頭角を現したことで、ランキングは激動を極め、最終的に八百長試合が組まれるようになったほどです。

 

 

そんなふうに、どいつもこいつも闘争心と功名心のツインドライブシステムを搭載した研究室だったので、他の遊びにももちろん全力でした。

その中の一つが、死闘!!暗黒大麻です。

 

うちの研究室には7人の雀士がおり、ちょくちょく麻雀を打っていたのですが、その中の一人である先輩が卒業する間際にこう言いました。

「卒業する前に、俺が一番麻雀が強いって証明したい

 

この発言は波紋を呼びます。

だって、最強は自分だと、その場にいる全員が信じていたのですから。

卒業直前で和やかだった研究室は、プロレスの試合前会見ばりの一触即発ムードに早変わりです。

このときの私たちは小学校で先生が怒って職員室に帰ってしまったときと全く同じだったと言っていいでしょう。

真面目な生徒が「先生に謝りに行こう」と言い出すのを待つように、私たちはみんな待っていたのです。

誰かが「は?叩き潰してやるよ!」と、先輩からの宣戦布告を受け入れるのを。

 

結果的には、誰か一人が宣戦布告を受け入れる形ではなく、全員が顔を見合わせ「やってやるぜ!」と返事をするという、獣戦機隊ダンクーガみたいな展開になり、死闘!!暗黒大麻が開催されることとなりました。

コンセプトは、「ガタガタ抜かす余地がないくらいに完膚なきまでに最強を証明する」です。

 

しかし、麻雀は運が絡むゲームですし、4人でプレイするゲーム故に雀士同士の相性というものがあります。

これらの要素を無視した大会形式では真の最強を決めることはできません。

 

ですので、私たちは7人の雀士の総当たりリーグを大会形式として選択しました。

総参加者が7人だったので、その中から4人を選びだす組み合わせは35通り。

すなわち、先輩が卒業するまでの2週間の間に35試合を消化するという、中川の父親みたいな弾丸スケジュールで進行しないといけません。

 

麻雀は1試合(半荘)でだいたい1~2時間くらいかかるので、大会には50時間程度かかる計算になります。

50時間といえば、おおよそ大作RPGゲームをクリアするまでにかかる時間と同じくらいです。

今になっては普通にRPGをしていた方が絶対に楽しかったとしか思えませんが、当時の私たちは「自分より強い可能性がある人間は全員倒さないといけない」という考えに憑りつかれた蛮族だったので、このスケジュールの異常性に気づく人間はいなかったのです。

 

こうして開催された死闘!!暗黒大麻雀ですが、案の定荒れに荒れます

最初のほうこそ和やかに進行していて、チョンボを笑って許したり、麻雀のために片道1時間かけて来た先輩が開始5分で役満に振り込んで即出番終了したのを笑ったりする余裕があったのですが、順位がある程度見えてきた後半戦ではガンダムX顔負けの荒廃した世界が私たちを待っていました。

研究室は、口汚く煽って冷静さを失わせたり、結果の記録シートを改竄したりといった盤外戦術が横行する宇宙の吹き溜まりになってしまったのです。

 

そんなこんなで2週間休みなく麻雀を打ち続け、大いに人間関係に禍根を残しつつも、死闘!!暗黒大麻雀は完結しました。

滅茶苦茶疲れましたが、なんだかんだで雀士たちとは共に死線を超えた戦友みたいな感情が芽生えたので、あながち無駄ではなかったのかもしれません。

最後の締めとして行った上位4人によるプレーオフ戦に准教授が乱入してきて、そのまま勝っちゃったときは流石に、「俺たちの今までの戦いって何だったの?」と思わなくもなかったですが…

魔界統一トーナメントで煙鬼が優勝したときの幽助たちもこんな気持ちだったのかもしれません。

やっぱり闘いは虚しいものですね。

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