転生したらフランス書院だった
※OPテーマ
俺の名前は突撃類人猿。
会社に損害を出すのだけが生きがいの、しがない邪悪サラリーマンだ。
しかし、どうやらこんな俺にも人生の転機ってやつが訪れてしまったらしい。
会社からの帰り道、トラックに跳ね飛ばされてしまったのだ。
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~異世界転生のテンプレのため割愛~
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転生させてくれた女神様曰く、この世界は基本的には俺が元居た世界と同じなんだそうだ。
ただ、日本がフランスになってるらしい。
意味がよくわからないが、とりあえず会社に出社しよう。
転生したところで金は稼がないといけないのが辛いところだ。
出社したら、優しい上司だったKさんが、厳しい人妻美人女上司になっていた。
余談だが、アナルが弱そうである。
新生Kさんはどうやら俺がよっぽど目障りなようで、10分に一回はアメリカ海軍顔負けの罵倒を浴びせてくる。
この世界にコンプライアンスは無いのだろうか。
新生Kさんの罵声に耐えつつ、俺は仕事を進めた。
仕事の内容はもとの世界と変わっていなかったのが幸いである。
少し調べものがしたくなったので、俺は資料室に向かうことにした。
資料室では、新生Kさんが自慰にふけっていた。
いかにも、これをネタに新生Kさんを恫喝し、凌辱調教して旦那から寝取れと言わんばかりのシチュエーションである。
社内で自慰するとは、新生Kさんはコンプライアンス意識が薄いだけでなく、貞操観念も相当ソリッドになっているようだ。
会社で怒鳴り散らして資料室で自慰をするという精神状態は、医者にかかれば確実に病名がつくであろう危険状態だろう。
俺はこのことを決して口外しないことを約束し、新生Kさんに病院に行くのを勧めてその場を立ち去った。
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俺は会社から帰宅し、寮に帰った。
元の世界では男性社員しか住んでいないドブ建造物だったが、こっちの世界では未亡人社員専用の寮になっていた。
俺は手違いで未亡人寮唯一の男性社員として入居することになったらしい。
何をどう間違えたら俺が未亡人になるのかは気になったが、専用の寮ができるくらいに未亡人社員が大量にいるという事実に比べれば些細な問題だろう。
寮の未亡人たちはやたらと俺とコミュニケーションをとろうとしてきた。
作り過ぎたと言って手料理をお裾分けに来たり、部屋を掃除しにきたりと、妙に俺のことを気にかけてくれる。
話を聞いてみると、どうやら俺と亡くなった旦那さんの影を重ねているようだ。
俺と影が重ねるということは、旦那さんも中学時代のあだ名が闇メガネだったりしたのだろうか。
闇メガネと結婚してるあたり、この人たちは揃いも揃って人を見る目に毒霧攻撃でも受けているのかもしれない。
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なんだかんだでこの世界にも慣れてきた。
女性の大半が未亡人か高圧的な人妻かというだけで、基本はもとの世界と変わらない。
逆に、この世界での既婚男性は、妻を凌辱調教されて寝取られるか、早逝して妻を未亡人にするかしかないようだ。
俺は結婚は決してしないと誓った。
高圧的女上司とも、寮にダース単位でいる未亡人ともうまくやっていけるようになった。
どいつもこいつも貞操観念が5世紀くらい遅れているが、それに目をつぶれば気のいい奴らだ。
こっちの世界でも楽しくやっていけそうである。
…ん?電話が鳴っているな?
電話は叔母さんからだった。
元の世界では50代のおばちゃんだったが、こっちの世界では30代まで年齢が引き下げられていた。
さらに、言うまでもなく未亡人だった。
家庭の事情のあれやこれやで明日から叔母さんと同居することになったので、俺の日常に平穏が訪れるのはまだまだ先になりそうである。
Fin.