暴れゴリラ2忍法帖

現役女子高生未亡人が日々を綴ります

3匹のサイバーゴリラ

私の友人にはサイバーゴリラがいます。

 

それも3人も。

 

 

第一のサイバーゴリラはK先輩。

 

AIの研究をしているため、サイバー・テクノロジーは他の追随を許しません。

 

 

第二のサイバーゴリラは同期のS。

 

SNS狂いである彼は、休み時間になるや否や早撃ちガンマンのようなスピードでスマホを取り出すことで周囲から恐れられています。

 

サイバー・スピードなら彼の右に出るものはいないでしょう。

 

 

そして第三のサイバーゴリラはこれまた同期のH。

 

ネットに流れていた「平成の次の元号は【貿】」という、「なんでそれ思いついたの?」ってデマにまんまと騙されたサイバー・ピュアハートの持ち主です。

 

 

3匹のゴリラは仲良く暮らしていましたが、ある日少年(私)がこう聞きました。

 

「みんなは仲がいいから実現しないだろうけど、総合的なサイバー戦闘力を競い合ったら誰が一番なの?」

 

最近は残尿に苦しめられるオッサンな私ですが、心はまだまだオトコノコ。

 

強い奴が3人いたら、誰が最強なのか知りたくなるのは当然と言えるでしょう。

 

 

こうして、第一回サイバーゴリラカップが開催される運びとなりました。

 

課題は「秘密にしていた私のツイッターアカウントの特定」。

 

持てる手段すべてを駆使し、最初に特定に至った者が優勝です。

 

 

サイバー・テクノロジーのK先輩は恐るべき方法で特定に乗り出しました。

 

私のブログから私の文章の癖を学習させたAIを作成し、ツイッターを探索させたのです。

 

たかが遊びにAIを持ち込むあたり、この人自身もAIなのかもしれないなと思ったのは秘密です。

 

しかし、そのテクノロジーも空しく、私を発見することはできませんでした。

 

 

サイバー・スピードのSも負けてはいません。

 

お題が出されるとすぐに持ち前の早撃ちでスマホを取り出し、私に関連するキーワードで片っ端からツイート検索をかけ始めたのです。

 

検索のときのフリック入力の速さは一流ピアニストのそれをも凌ぐ神の領域の速さでした。

 

しかし、その神速を以てしても、特定には至りませんでした。

 

 

そして最後はサイバー・ピュアハートのHです。

 

彼の作戦は予想外のものでした。

 

私を拝み倒してなんとか教えてもらおうとしたのです。

 

サイバー関係ねぇ。

 

ピュアハートが仇となり、大会の趣旨を正しく理解できなかったようです。

 

しかし、彼の拝みは鬼気迫るものがあり、「このまま教えないと家族を人質にとってきたりしそう」と私を怯えさせることに成功します。

 

 

結果、私は彼の執念に折れる形で、アカウントをみんなに教えたのでした。

 

サイバー戦闘力も大事ですが、結局は誠意のこもったお願い(恫喝)が一番!というお話でした。

 

皆さんも困ったときは恫喝してみてはいかがでしょうか。

 

<余談>

あれだけみんな血眼になって探してたのに、結局私のツイッターはちっとも見てないようです。

 

なんなんだよ。