クラスが男女で割れて私がF4になった
実は私、高校のときF4だったんですよ。
F4とは、花より男子という漫画に出てくる学園の王子様4人組らしいです。
漫画版も読んでないしドラマ版も見てないのでよく知りませんが。
ではなぜ私がF4をフワっと知っているかというと、高校のときの演劇大会で演じたからです。
ミマサカというキャラを演じました。
うちの高校では高2の体育祭で演劇大会が開催されます。
なぜ文化祭でなく体育祭で演劇をやっていたのかは謎です。
我々はなんの疑問も持たずに炎天下の中グランドで演劇をしていました。
私が高2のときも当然演劇をやることになるわけですが、そこでクラス会が紛糾しました。
女子が卑劣にも組織票を使って、男子たちの意見を無視する形で演目を「花より男子」に決めてしまったのです。
女子はクラスのイケメンをキャーキャー言いながらF4に推薦して、大盛り上がりでした。
しかし男子は置いてけぼり。
男子のフラストレーションは元日のお賽銭のようにみるみる貯まっていきました。
そして、不満を爆発させた男子の一人が、F4に私を推薦することで女子の思惑をぶっ壊そうとしたのです。
いや、女子の思惑を壊すのはいいですけど、私に許可とってからやってくださいよ。
女子の「こんな丸尾くんみたいなガリ勉野郎がF4に入るのは我慢ならないけど、かといって面と向かってそう言うわけにもいかない…」っていう視線が痛いんですけど。
かくして、私はF4の破壊者としてF4に抜擢されました。
二重スパイみたいで複雑ですね。
男子からは「劇をぶっ壊してやれ!」という期待の声がたくさん寄せられました。
ただ、劇をぶっ壊した場合に恥をかくのはF4の私なんですよね。
自害を期待しないでほしいです。
なので、女子にもある程度従わないといけないのですが、女子は女子で「なんでこいつがF4なんだよ」という私と同じ不満を抱いていたので、私への当たりはキツかったです。
ヤンチャ系のミマサカと影の使者と呼ばれていた私のイメージが乖離しすぎていて、演技指導に大層手こずっていました。
しまいには「オリジナル設定でF5にするか」という話が出たほどです。
そういうわけで、男子と女子の板挟みに苦しみながら、私は出番が不自然に少なくなったミマサカを演じ切りました。
割と嫌な思い出です。
高校生読者のみなさんは、男女でケンカせずにクラス仲良くして、私のように不幸なミマサカを生まないようにしてくださいね。