暗殺者<アサシン>って知ってますか?
こんにちは。
現役女子高生の突撃類人猿と申します。
突然ですが皆さん、暗殺者<アサシン>ってご存知ですか?
暗殺者<アサシン>とは、私がブログを書くことになった切っ掛けです。
私と同期入社の同僚にTという男がいます。
Tは同期入社の中でも主張が強いほうではなく、他の同期からは癒し系と言われ、親しみやすい人柄で愛されていました。
しかし、残念なことに、私たちの同期の中には、癒し系なんていう陽の位置を絶対に許さない陰のゴリラが一匹混じっていました。
そう、私です。
私はあまりに卑屈なため、「無能なルルーシュ」や「キョン Lv. -100」などと呼ばれていた男です。
そんな私ですから、Tに対して「癒し系を気取る男の腹の中には、地獄の色をした打算があるに違いない」と決めつけてかかったのは言うまでもありません。
「絶対にTの闇を暴いてやる!」
私の中で黒い太陽が燃え上がりました。
私は人を不幸にするときだけ、猟犬のしつこさとカラスの狡猾さを兼ね備えた名探偵になるのです。
西の社会人探偵とはワイのことや。和葉はワイが守る。
手始めに、私は「Tは大学生のときに女子の顔面をぶん殴って、自分のことを『Tたん』と呼ぶように強要したことがある」という根も葉もない噂を流すことにしました。
火のないところに煙を立てるのが名探偵のやり方です。
この作戦では、こちらから偽の闇を用意してやることで、Tが真の闇をポロリするハードルを下げることを狙いました。
普段ボロカスに言われてるから、ちょっとくらい闇を出しても大丈夫かな?と思わせるって寸法です。
そういうわけで、私はとにかく噂を流しまくりました。
最初に流していたのは「女性限定で暴力を働く男」くらいの噂だったのですが、それがだんだんエスカレートしていき、
- Tの地元の友人は、Tが拳を握るだけで防御姿勢をとる
- Tは握力が2トンある
- Tが母親から授乳されたとき、Tの吸引力が強すぎて母親は死んでしまった
- ケネディを殺したのはT
- Tは葬式のときに、今まで殺した人間の歯を繋いだ数珠を持っていく
- Tが狂暴なのは火山の噴火から生まれたから
と、最終的には神話の登場人物みたいな噂が流れるに至りました。
代償として、「突撃類人猿(私)には虚言癖がある」という噂が流れてしまいましたが、事実なので問題ないでしょう。
こうして、私の作戦によりTは神話になり、「ぼくはかみさまじゃない、にんげんだよ」と言わんばかりに、自分のことをポツポツと話すようになってきました。
自分の事を話さなかったTが、休日に何をしているかなどのプライベートなことを口にし始めたのです。
作戦は意外にも成功しました。
ちなみに、Tは休日は他の社員の学歴やツイッターを特定したり、酒を飲みながらYoutubeで「はじめてのおつかい」を見て泣いたりしているそうです。
…なんか噂よりも実態の方がヤバイ奴でした。
特に、一人で酒飲みながら「はじめてのおつかい」を見て泣いているのはヤバイ。
ほかにこんなことをしてるのは、感情を学んでいる途中のロボットくらいのものでしょう。
本人曰く「たまに感動して泣きたくなるときもあるじゃん」とのことですが、Yotubeの感動動画で泣けるのは、感受性がカンストしてて怖いです。
また、彼の感受性は高校生のときにはさらに尖っていたとのこと。
当時の彼はBLEACHにハマっていたので、BLEACHのファンサイトにオリジナルの斬魄刀を投稿していたということを、こちらから聞いたわけでもないのに教えてくれました。
さらに、高校生のときにケータイ小説投稿サイトに「暗殺者<アサシン>」という小説を投稿していたという過去も教えてくれました。
ちなみに、これも聞いていないのに自主的に話してくれた内容です。
彼は自発的に黒歴史を開示するうえに、掘っても掘っても黒歴史が出てくるので、黒歴史の金太郎飴なのかもしれません。
「暗殺者<アサシン>」は全2話(未完)で、暗殺者組織に所属する道化<クラウン>と呼ばれる男が、日本のヤクザと抗争を繰り広げるという中二病まっしぐらストーリーだったらしいです。
こんな黒歴史をウンコで煮込んだような経験を、自分から話し出すTはサイコなのでしょうか?
サービス精神旺盛過ぎて、「Tは今から俺を殺そうとしていて、冥途の土産に黒歴史を教えてくれているだけなのでは?」という疑心さえ生まれます。
Tの狂気じみたサービス精神だけでなく、「暗殺者<アサシン>」そのものについても気になるところがいろいろあります。
まず「暗殺者<アサシン>」というタイトルから面白そうな気配が一切しません。
タイトルからして100%面白くない。
また、全2話(未完)っていうのも、「高校生の一時の気の迷い」というスパイスが効いていてポイント高いです。
「ちょっと続けてみて、あとは反響次第…」みたいな甘い期待をしてたけど、閲覧数という数字でぶん殴られてすぐに止めたんだろうなぁ…と想像をめぐらさる余地があるのがいいですね。
いわゆるザンチン現象ってやつです。
このように、彼は普通の人間ならバレた瞬間首を括るようなレベルの黒歴史を、自分から楽しそうに開示してきました。
私はその向こう見ず過ぎる精神に恐怖さえ感じたのですが、同時に、ちょっと羨ましくも思いました。
黒歴史は青春のはしか。
誰でも通る道です。
どうせ通るならば、ド級の黒歴史の方が面白かったかもしれない。
私は青春時代より、安全圏から人を攻撃するというファイトスタイル(クズ)を確立していたので、大した黒歴史はありません。
そんな私より、中まで黒歴史いっぱいなTのほうが豊かな青春を歩んだと言えるのかもしれません。
私はちょっぴり悔しくなりました。
しかし、何を始めるにも遅すぎるということはない、という言葉もあります。
それなら、オッサンが黒歴史を作ったっていいはず。
このブログこそが、私の遅咲きの黒歴史なのです。
オッサンの今、全力で自分をさらけ出し、ジジイになったときに見たら悶絶するようなブログを作る。
それこそがこのブログが生まれた意義です。
このブログをどれだけ続ければTに負けない黒歴史になるかはわかりません。
ですが、Tに肩を並べられる男になれるよう、精いっぱい頑張りたいと思います。
皆さんも、お友達にこのブログを教えてあげて、私の広告収入と黒歴史に貢献してくださいね。