暴れゴリラ2忍法帖

現役女子高生未亡人が日々を綴ります

断罪者って知ってますか?

こんにちは。

現役女子高生の突撃類人猿と申します。

 

突然ですが皆さん、断罪者ってご存知ですか?

断罪者とは、エーミールです。

 

私が中学生のとき、国語の授業で「少年の日の思い出」という作品を扱いました。

タイトルを聞いてもピンと来ないかもしれませんが、エーミールというダークヒーローの名前を憶えておられる方が多いのではないでしょうか。

 

エーミールのそびえる熱き雄姿を覚えていない人のために簡単に「少年の日の思い出」のあらすじを説明しますと

・主人公とエーミールは少年

・2人は昆虫標本のコレクター仲間

・エーミールは金持ちの家に生まれた優等生

・主人公は何でもできるエーミールをいけ好かない奴だと思っている

・ある日、エーミールはクジャクヤママユという激レアな蛾の標本をゲットする

・主人公は激レアな標本が羨ましくて盗んでしまうが、すぐエーミールにバレる

・エーミールは「そうか、そうか、つまり君はそんなやつなんだな。」と全力軽蔑

・主人公は手持ちの標本コレクション全てを差し出して許しを請うが、エーミールは

「結構だよ。僕は、君の集めたやつはもう知ってる。 そのうえ、今日また、君が標本をどんなに取りあつかっているか、ということを見ることができたさ。」と完全勝利宣言

・主人公はコレクターとしての自信を無くして、コレクションしていた標本を全て指で粉々に破壊する

というかんじです。

 

少年の趣味が昆虫標本のコレクションって渋すぎないか?とか、自信を無くしたら全てを破壊する主人公の行動が極端すぎるリセット世代の闇を感じるとか、いろいろ言いたいことはあるのですが、私が最も主張したいのは「エーミールが最高にクール」ってことです。

そうか、そうか、つまり君はそんなやつなんだな。」と言い放って、主人公に対し完膚なきまでにマウントを取る手際の鮮やかさは、完全に人の上に立つ者の風格だと思います。

盗人に堕ちた主人公を断罪し、三行半を叩きつける思い切りの良さは、息子が死んでも「ドラゴンボールで生き返られるからまぁいっか」で済ませた孫悟空に通じる大物っぷりです。

主人公の贖罪を一蹴して止めを刺しに行く容赦の無さも最高にシビレました。

 

私はこのときのエーミールがカッコよすぎたので、これ以降の人生はいかに相手を断罪するかだけを考える断罪の使途となってしまいました。

私はいざとなったら言ってみたいセリフをいくつかストックしていて、「殺す気かー!」とか「ここは俺に任せて先に行け!」とか「やったか!?」とかいろいろあるんですが、「そうか、そうか、つまり君はそんなやつなんだな。」はその中でも言ってみたい度ぶっちぎり一位です。

あまりに言ってみたすぎて、ちょっと待ち合わせに遅刻しただけの友人に言ってみたことがありますが、自分が断罪対象になるほど罪深いことが理解できなかったようで、キョトンとされるのみでした。

断罪はタイミングが大事なので、みなさんも気を付けてください。